デモ開始(予定ではモスクワ時間午後2時)の数時間前、トヴェリ通り沿いおよび周囲の通りでは、特別警察隊(OMON)の特殊車両(容疑者・被告輸送車両)および隊員が待機していた。デモは12日の国の祝日と重なっていたため、トヴェリ通りには大勢の一般通行人も集まっていた。モスクワ市行政府は記念行事として、さまざまな時代の復元フェスティバルを開催中であった。
トヴェリ通りで何が
「何でデモしてるかって。嫌だと皆が思ってるから。ナバリヌイの裁判のことを言ってるわけじゃない。嘘つかれて、頭にきてるの」と、巻いたポスターを手に持った若い女性は話した。デモ参加者は、金属探知機と警察の間を通り過ぎるまでポスターを開かないようにし、またOMONがバリケードや特殊車両で見えないようにしているその先で何が起こっているのかを把握しようとしていた。
ムードが変わったのは午後2時5分。プラカードを持ち、大きな声でロシアの国家を歌いながら立つデモ参加者に、警察が集団で近づいた。「これで退学は決まりだな」と若い学生は他の若者に言った。若者はバリケードを突破した。プラカードを持つ若者は、群衆から一人ずつ連れて行かれた。
ロイター通信
「困った人々」
サンクトペテルブルクの反汚職デモ=AP通信
ノボシビルスクでは5000人以上がデモに向かったが、特に問題は起こらなかった。警察に事前通知することなくクワドロコプターを使ったとして、2人が拘束されただけであった。ウファ、バルナウル、イルクーツク、その他の都市でも、混乱も挑発もなく、デモが行われた。
モスクワの当局は、今回の件を、祝い事とムードを台無しにしようとする「困った人々の挑発100%」だと考えている。「作業プロセスが進み、警察の行動は時計のように調整されている。何らかの一斉排除の課題などはなく、状況を挑発し続ける者に対して正確かつプロの仕事が行われている」とモスクワ市安全課はコメントしている。野党側は、モスクワで200人以上が拘束されたと発表している。